監督 相米慎二 原作 吉村昭 脚本 田中陽造 撮影 長沼六男 音楽 三枝成彰 制作 織田明 中川完治 宮島秀司 編集 山地早智子 助監督 榎戸耕史
▮あらすじ▮
小浜房次郎(緒形拳)は、娘・トキ子(夏目雅子)が結婚したいという、
町で喫茶店をやっている青年・依田俊一(佐藤浩市)に会った。
彼は養子に来て漁師になっても良いと言う。
マグロ漁に命賭けで取り組んできた房次郎は、簡単に漁師になると言われて無性に腹だたしく感じた。
店をたたみ大間に引越してきた俊一は、毎朝、房次郎の持ち船(第三登喜丸)の前で待ち受け、
マグロ漁を教えて欲しいと頼む。
十日以上も俊一を無視し続けた房次郎が、
一緒に船に乗り込むのを許したのはエイスケの忠告に従ったからだった。
数日間不漁の日が続き、連日船酔いと戦っていた俊一がようやくそれに打ち勝ったある日、
遂にマグロの群れにぶつかった。そして、餌が放りこまれた瞬間、絶叫がおきた。
マグロが食いつき凄い勢いで引張られる釣糸が俊一の頭に巻きついたのである。
血だらけになり俊一は助けを求めるが、房次郎はマグロとの死闘に夢中だ。
一時間後、マグロをようやく仕留めた房次郎の見たのは俊一の憎悪の目だった。
数ヵ月後に退院した俊一はトキ子と一緒に町を出ていった。
一年後、北海道の伊布港に上陸した房次郎は二十年振りにアヤ(十朱幸代)に再会する。
壊しさと二十年の歳月が二人のわだかまりを溶かすが、
アヤを迎えに来たヒモの新一(矢崎滋)にからまれた房次郎は、徹底的に痛めつけた。
大間港に、すっかり逞しくなった俊一がトキ子と帰って来た。
ある日、俊一の第一登喜丸の無線が途絶えた………
魚影の群れ
◆感想◆吉村昭の同名小説を映像化した作品で監督は相米慎二。本作は下北半島最北端の漁港を舞台にマグロの一本釣りに命を懸ける男たちの話で、主演の緒形拳が本物の漁師に見えるくらいハマってました。また娘役の夏目雅子も巧いのでつまらなそうな話だと思いつつも最後まで観れました。緒形拳が本物のマグロを釣り上げるシーンは迫力がありますし、かなり気合入れて撮影してるのが伝わってくる作品。おすすめです。
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