監督 マキノ雅弘 脚本 石松愛弘 撮影 飯村雅彦 音楽 渡辺岳夫 企画 俊藤浩滋 矢部恒 編集 田中修
▮あらすじ▮
大場勇(高倉健)の勤める北九州の炭鉱は廃鉱になった。
母と弟妹四人を抱える勇は、ボクサーで活路をひらこうと
友人・一郎(菅原文太)を誘って故郷を離れた。
上京した勇は、早速沢田ボクシング・ジムを訪れ、チャンピオンに挑むが、
あっさりK.Oされてしまう。
それでも諦めきれない勇はジムで働かせてもらうことになった。
一方、一郎は大金持ちの未亡人に犬係として雇われ、
あてがわれた粗末な小屋での生活が始まった。
ある時、沢田会長(大木実)の妹・友子(吉村実子)を送った勇は、その帰途愚連隊に
からまれていた流しの三吉と長吉を助けた。
これがきっかけとなって勇と一郎は、大空楽団のメンバーとなり、盛り場を流して歩いた。
歌の修業とボクシングの猛練習に明け暮れる勇に、チャンスが訪れる。
日本チャンピオンの練習台になった勇は、猛烈なパンチを浴びせて倒してしまった。
それからは連戦連勝、やがてノンタイトル戦が、決定するまでになった。
そんな折り、大空楽団を仕切る浅川(石山健二郎)が、暴力団の唐沢(渡辺文雄)に脅迫された。
浅川はかつて関東桜田一家の親分だったが、テキ屋の時代は去ったと考え、
由緒ある看板を下して久しかった。唐沢はその看板が欲しかったのだ。
勇のデビュー戦の日の朝、唐沢の乗る自動車が新聞配達の少年・弘をひき逃げする。
さらに唐沢は、浅川の事務所に火を放った………
ごろつき
◆感想◆東映の任侠・ヤクザ映画の一作ですが、本物のボクサーも実名で登場する異色の作品。監督はお馴染みのマキノ雅弘。高倉健と菅原文太がみすぼらしい姿で登場したり、流しに従事するシーンがあったりと他の作品では見れない場面が多く面白いです。結局最後は任侠映画的な展開になり、高倉健が大暴れして終わるパターンですが、印象に残る作品です。おすすめです。
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