監督 マキノ雅弘 脚本 大和久守正 撮影 林七郎 清水政郎 音楽 菊池俊輔 企画 俊藤浩滋 吉田達 助監督 澤井信一郎 編集 田中修
▮あらすじ▮
東京下町。料亭「喜楽」に生まれた秀次郎(高倉健)は、父が後妻をめとり妹が生まれたとき、
家を出て渡世に身を沈めた。
苦労が続く駈け出し時代の数年。雪の降る寒い夜、秀次郎は、なけ無しの金をはたいて
博奕を打つが、イカサマに引っ掛かり無一文に・・・
軒下にうずくまっていると、芸者になったばかりの貧しい娘・幾江(藤純子)が
心配し、声をかけてきた。
それから三年、押しも押されもせぬ堂々たる渡世人になった秀次郎は、
イカサマ師とのごたごたで刑を受ける身となった。
時は流れ、秀次郎の服役中に関東大震災が起き、「喜楽」は一家離散の瀬戸際にと追い込まれるが、
これを支えていたのは板前の風間重吉(池部良)と小父の寺田(中村竹弥)だった。
大震災を境いに新しい近代都市として生まれ変っていく東京。
「喜楽」は木の香も匂う真新しい建物となった。
出所した秀次郎は板前として働くこととなり、その姿を寺田は涙の出る思いで見守っていた。
一方、幾江は売れっ妓芸者となって秀次郎の帰りを待っていて、
重吉と寺田の計いで二人は七年ぶりに再会する。
そんな頃、寺田一家のシマを横取りしようとことあるごとに目を光らせていた
新興博徒の駒井(諸角啓二郎)が、「喜楽」を乗っとろうとしていた。
秀次郎の義弟・武志は相場に手を染め、むざむざと「喜楽」の権利書を取り上げられてしまう。
それを買い戻す交渉に出かけた寺田が、帰り道で襲撃され殺された・・・
駒井の執拗な挑発に耐えてきた秀次郎だが、かけがえのない恩人の死に、ついに怒りを爆発させる。
昭和残侠伝 死んで貰います
◆感想◆昭和残侠伝シリーズの第七作目で監督はマキノ雅弘。インパクトがあるタイトルの本作は主人公・秀次郎(高倉健)が料亭の息子で、風間重吉(池部良)が板前という面白い設定になっていて、池部良がいつも以上に活躍しています。印象に残っているのは池部良が高倉健をどつくシーン。他の作品ではこのようなシーンは観た記憶がなく、強烈でした。最後はお約束の秀次郎+重吉の殴り込みになりますが、何度観てもカッコいいものです。オススメです。
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