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監督 佐伯清 脚本 村尾昭 撮影 飯村雅彦 音楽 木下忠司 企画 俊藤浩滋 吉田達


▮あらすじ▮

三年振りに出所した花田秀次郎(高倉健)は、郡山に一家を張る兄弟分の

寺津力松(安藤昇)を尋ねる。

その頃寺津組と、同じく郡山に一家を仕切る天神浜との間に抗争が起こり、

秀次郎は寺津の助立ちとして寺津組と一緒に天神浜一家へ斬り込んだ。

そして、秀次郎の前に天神浜一家・親分の政太郎(水島道太郎)も深手を負って倒れた。

 

四年後。初恋の女、お栄を探して旅を続ける秀次郎は新潟にいた。

ある日、秀次郎は晴雨一家の賭場でイカサマを仕組んだ銀二郎(北島三郎)の制裁を身代りに受ける。

銀二郎の妹の女郎・よし恵に対する思いやりに感激したのである。

 

やがて秀次郎は寺津一家に再び草鞋を脱いだ。

寺津は会津若松の親分・鬼首鉄五郎(山本麟一)の妹・おしまを妻にしていた。

鬼首は寺津を利用して、東北全体の制圧を狙っていたのである。

 

この郡山で、秀次郎はお栄(星由里子)と再会した。お栄は、もと天神浜一家の代貸で足を洗って

造酒屋をやっている風間重吉(池部良)の妻になっていた。

 

やがて、寺津一家の縄張り荒しが露骨になり、天神浜一家の若親分が殺され、

重吉は組の危機を救うべく組に戻った。

数日後。天神浜一家の若衆の一人が寺津を襲う。鬼首は秀次郎にこの落とし前を命じた。

 

渡世の淀、秀次郎と重吉は白刃を抜いて対決した。

その時、お栄が二人の間に飛び込んで来た・・・・

 

 

 

昭和残侠伝 破れ傘

◆感想◆昭和残侠伝シリーズの九作目で最終作、監督は佐伯清。シリーズ最後の作品にふさわしくなかなかの豪華キャストで楽しませてくれます。役者が揃っているだけに見せ場が多く、それが逆に忙しい展開になってしまっているような気もしますが、シナリオは秀逸です。印象に残るのは秀次郎(高倉健)と重吉(池部良)の対決や、お栄(星由里子)との再会の場面、最後の殴り込みのシーンなどです。任侠映画のエッセンスを詰め込みすぎた感じもする本作ですが、それぞれの役者の良い所がちゃんと出ている傑作だと思います。オススメです。


アルプスの与太者

映画、音楽、文学、古いものが大好きです。  

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