監督 深作欣二 脚本 笠原和夫 原作 飯干晃一 撮影 吉田貞次 音楽 津島利章 企画 日下部五朗
▮あらすじ▮
昭和三十八年、西日本広域暴力団明石組と、ライバル神和会との代理戦争とも言うべき広島抗争
は、激化する一方だった。
明石組系の打本組(広島)と広能組(呉)、神和会系の山守組(広島)の双方は、はっきりと対立の様相を呈していた。
同年五月、相次ぐ暴力事件への市民の批判と相まって、警察は暴力団撲滅運動に乗り出し
“頂上作戦”を敷く。
その頃、呉市では広能組が、山守組傘下の槙原組と対立。
広能(菅原文太)と打本(加藤武)は、広島の義西会・岡島友次(小池朝雄)に応援を依頼し、
中立を守る岡島を、明石組の岩井(梅宮辰夫)も説得する。
その後、広能は岩井の発案で、槙原組に殺された組員・河西(八名信夫)
の葬式を行なうという名目で、
全国各地から応援千六百人を集め、一気に山守組に攻め込もうとした。
同年七月四日、打本が山守系の武田組に位致され、山守(金子信雄)に脅迫されたために、
広能の計画を吐いてしまう。
山守は早速、警察に密告。同年七月五日、広能は別件容疑で逮捕され、
明石組とその応援組員は呉から退去。
形勢は逆転し山守、槙原が呉を支配するようになった。
以後も、広熊組と槙原組との間に、血の応酬が相次いだ。
同年八月下旬、岡島友次は、愚連隊・川田組々長を金で買収し、山守勢と対決すべく決心する。
同年九月八日、岡島の動向をキャッチした山守は、組員吉井に、岡島を射殺させた。
同年九月十二日、打本組の谷口等が山守組のアジトに、義西会の藤田等が江田組事務所に、
それぞれ爆弾を投げ込んだ。
同年九月二十一日、命を狙われ憔悴した山守は、早川組のバーに身を隠していたが、
そこにも打本組々員が殴り込み、山守はからくも逃亡した。
いきり立つ打本組若衆たちは、山守・江田両組の組員たちと凄絶な市街戦を行ない、
市民を恐怖のどん底に陥入れた。
暴力団追放の世論が沸騰し、警察と検察当局は、ついに幹部組長一斉検挙に踏み切り、
山守は逮捕された。
一方、岩井は、広島に乗り込んで義西会を中心に陣営の再建に着手し始めるが、
武田は、暴力団を糾合して、岩井の挑戦を真向から受けて立った。
同年九月二十四日、明石組事務所を、武田組組員が爆破。
明石組は、これを神和会の仕業と誤解して即座に報復したために、武田組と岩井組の間で、
激烈な銃撃戦の火ブタが切って落された。
仁義なき戦い 頂上作戦
◆感想◆仁義なき戦いシリーズの第四作目で、監督はもちろん深作欣二。今作も菅原文太、小林旭が渋い演技を見せてくれます。内容的にも途中からかなり激しい抗争になり、見所も多くシリーズの中でも重要な作品だと思います。目立っていたのが関西弁の梅宮辰夫や、めちゃくちゃ悪人に見える三上真一郎、ヤクザ役が意外すぎる小倉一郎などです。そして最後はやはり菅原文太と小林旭。冬の裁判所で二人で語り合うシーンは忘れられない名シーンで最高でした。短い期間で何作も撮った作品で、どれも面白いというのは凄いことだと思います。このシリーズを知らない方にもぜひ観てもらいたい名作です。オススメです。
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