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監督 深作欣二 原作 飯干晃一 脚本 高田宏治 撮影 吉田貞次 音楽 津島利章 編集 宮本信太郎 ナレーター 酒井哲


▮あらすじ▮

広能組・打本会の連合と山守組との広島抗争は、警察による組長クラスの一斉検挙、

いわゆる「頂上作戦」によって終息に向かう。

打本会は解散し、広能組長・広能昌三(菅原文太)は網走刑務所に収監された。

 

一方、山守組側では最高幹部・武田明(小林旭)が広島に散在するやくざ組織に大同団結を呼びかけ、

市民社会からの厳しい視線をかわすため政治結社「天政会」として統一組織を立ち上げた。

 

しかし天政会は、武田のヤクザ色を薄める運営に、副会長の大友勝利(宍戸錠)や

幹事長の早川英男(織本順吉)ら守旧派が反発し一枚岩ではなかった。

そんな折、広能の兄弟分の市岡輝吉(松方弘樹)が天政会参与・杉田佐吉(鈴木康弘)を

暗殺する。報復を主張する大友と自重を厳命する武田との対立は深くなる。

 

昭和四十一年六月、広島県警は天政会壊滅のため武田を検挙する方針を立てた。

武田は逮捕直前に先手を打ち、自分の子分で天政会の理事長を務める松村保(北大路欣也

を強引に次期会長候補に決め、武田不在時の会運営を託す。

 

武田の逮捕で天政会は混乱、

大友はこの機に乗じて松村を殺害し天政会を牛耳ることを企てる。

 

松村の殺害は未遂に終わるが、天政会の各組は松村を弱腰とみなし、

大友や早川らの反松村派は増長する。

大友は天政会の敵であるはずの市岡と義兄弟の盃を交わし、

市岡は大友を後ろ盾として松村組の縄張りを荒らして松村を挑発した。

ここに至って松村は市岡を殺害。

さらに天政会傘下の全組長に盃直しを要求して自分の傘下に収め、不服の早川は引退する。

 

こうして反松村派勢力は壊滅し、松村は天政会で強大な権力を得た。

昭和四十五年六月、武田が出所すると松村は大人しく理事長に戻り、武田を会長とする。

しかし、一度起きた松村への世代交代は2人の力関係を変化させており、

三ヶ月後に出所する広能への対応を巡って対立が顕然化し始める。

 

そんな折、天政会重鎮の槙原政吉(田中邦衛)が広能組の組員に暗殺され、

穏健な対応を主張する武田は孤立し、天政会では広能への強硬論が支配的になった。

 

九月、刑期を終え出所した広能に武田が面会を求めてくる。

穏便に解決したい武田は、世代交代を説いて一緒に引退するよう求める。

 

その数日後、今度は松村が広能に面会を求め、武田が引退し自分を後継に指名した事を伝える。

そして広能組を天政会で厚遇することと引き換えに広能自身の引退を迫った。

広能は松村が天政会を纏めきれていない点を指摘、対応を保留する。

 

同月、松村は会長就任の挨拶のため腹心と共に関西に赴くが、

その道中、反松村派の残党から襲撃され瀕死の重傷を負う。

松村は重体にもかかわらず、決死の覚悟で会長襲名披露を行う。

そこに広能は若頭・氏家厚司(伊吹吾郎)を伴って現れ、松村に組員たちを託した。

 

広能組の天政会への参加で、浮き上がった槙原組員は呉市街で広能組員を襲撃、広能組員が死亡。

広能は自分が知らない若い世代の組員の死をみて新旧交代を悟り、

長年のやくざ人生からの引退を決意した。

 

 

仁義なき戦い 完結編

◆感想◆仁義なき戦いシリーズの第五作目で広能役の菅原文太はこの作品で見納めになります。監督はお馴染みの深作欣二監督ですが、脚本が笠原和夫ではなく、高田宏治という所がいつもと違う所ですね。広能(菅原文太)と武田(小林旭)がついに引退を決意する話で、この二人が会話をしているだけで映画になってしまうという凄い二人です。その他では北大路欣也も迫真の演技で見せてくれますし、槙原(田中邦衛)が射殺されるシーンも迫力十分でした。ヤクザ映画なんか観る気にもならないという方もいると思いますが、このシリーズは一度は観て欲しい傑作です。オススメです。


アルプスの与太者

映画、音楽、文学、古いものが大好きです。  

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