監督 中島貞夫 脚本 高田宏治 原作 飯干晃一 撮影 増田敏雄 音楽 黛敏郎 伊部晴美
▮あらすじ▮
西日本最大の組織を誇る中島組。その事務所にの新興企業グループの専務・島原(西村晃)
が訪れたのは、昭和四十一年秋のことであった。
組長・佐倉(佐分利信)に、社長のスキャンダル問題の解決を依頼。
その代償として、西日本優良企業による、半永久的な献金組織を申し出たのであった。
しかし、中島組の若頭・辰巳(鶴田浩二)は、あくまでも暴力による全国制覇を
夢見ていた。
一方、佐倉にとっての泣き所は、自身の家族であった。
姉娘・登志子(二宮さよ子)は青年医師・一宮恭夫(高橋悦史)との恋に
暴力団の父親の存在が障害であることを口にし、
妹娘・真樹子(折原真紀)は先天的な淫乱癖から青春の軌道をしばしば外していた。
佐倉は、登志子を島原の養女として、一宮との結婚にこぎつけた。
盛大な結婚式が行われたその裏側で、中島組の武力進攻は続く。
辰巳の意図を受けた暴力部隊は日本地図を血で染めた。
進攻の行きつく所、それはいつか東京の組織との決定的な対立になることは、明白であった。
右翼の大物・大山規久夫(内田朝雄)の政治結社の申し出を、
やくざであることを自認する佐倉が拒絶したことで、いつしか事態は決定的となっていた。
どこまでも武力に頼る辰巳の限界、妹娘の麻薬事件、そして組織暴力壊滅へとのびてくる警察権力。
中島組傘下の各組は、追いつめられ次々と解散声明を発表する。
そして、今まで決して後退したことのない辰巳までも持病の悪化と下部からの突き上げに、
佐倉を救い得る唯一の道は、解散しかないと覚悟した。
やくざ戦争 日本の首領
◆感想◆日本の首領シリーズ三部作の第一作目で監督は中島貞夫。三代目山口組をモデルにした話で伝説のヤクザ・田岡一雄を佐分利信が演じています。タイトルからしてつまらなそうと思いながら観ましたが、意外と面白かったです。東映の作品ということで、「仁義なき戦い」の役者に鶴田浩二や佐分利信が加わり、ヤクザ映画のオールスター集結といった感じで、一流の役者の演技が楽しめる作品です。佐分利信の貫禄も凄いですが、千葉真一や火野正平も良い演技で目立っていました。組を解散しようとする辰巳とそれを止めようとする佐倉、最後は驚きの結末を迎えますので、まだの方はぜひ観て下さい。オススメです。
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