監督 深作欣二 脚本 笠原和夫 原作 飯干晃一 撮影 吉田貞次 音楽 津島利章
▮あらすじ▮
昭和三十五年四月、広島市最大の暴力団・村岡組の第一の実力者杉原(鈴木康弘)が、
博奕のもつれから九州のヤクザに殺された。
杉原の兄弟分で打本組々長・打本(加藤武)はこの時、きっちりと落し前をつけなかったために、
村岡組の跡目をめぐって熾烈な抗争が起こることになる。
山守(金子信雄)も村岡組の跡目に野心をもつ一人で、広島に顔の利く広能(菅原文太)を
強引に山守組傘下に復縁させた。
一方、打本も、村岡組の幹部・江田(山城新伍)と共に広能と兄弟盃を交わし、
更に日本最大の暴力団、神戸の明石組へ広能を介して盃を申し入れた。
そして、打本は明石組々長・明石辰男(丹波哲郎)の舎弟・相原(遠藤辰雄)と兄弟盃を交わす。
しかし、明石組の勢力をバックに村岡組の跡目を狙う打本の思惑は村岡の気分を害する
ことになり、跡目は山守に譲られた。
斯くして、山守組は広島最大の組織にのし上った。
その頃、山守系の槙原(田中邦衛)の舎弟分と打本の舎弟分が岩国で揉めていた。
山守は岩国へ兵隊を送り、広能や江田はそれには参加しなかったが、
筋目を通すために松永(成田三樹夫)、武田(小林旭)と共に打本に盃を返した。
孤立無援になった打本は指を詰め、明石組へと逃れる。
明石組は早速、最高幹部の宮地(山本麟一)や相原を広島に送った。
やむなく広能たちは打本に詫びを入れ、手打ちという事になった。これは事実上山守組の敗北である。
やがて、打本は兼ねての念願が叶って明石辰男から盃を受け、その傘下に加った。
山守は対抗上、明石組に対抗できる唯一の暴力団、同じ神戸の神和会と縁組みすることにして、
その斡旋を広能に依頼するが、広能はこれを断わった。
数日後、広能は槙原の若い者に命を狙われた。
広能は山守の存在がこの世界のためにならぬと思い、罠に嵌めるべく動き出す。
仁義なき戦い 代理戦争
◆感想◆深作欣二監督の仁義なき戦いシリーズ第三作目。後のヤクザ映画やヴァイオレンス系映画に多大な影響を与えた作品で、キャストもホンモノっぽい雰囲気が出ていて迫力十分です。今作は一作目の続きの話で、広能(菅原文太)を中心にかなりごちゃごちゃした人間関係が描かれています。また抗争シーンもいつも通りの迫力で期待を裏切りません。印象に残るのはやはりラストで、ここではネタバレになるので余り言えませんが、なかなか衝撃的な終わり方です。今どきの映画にはない独特の空気感が素晴らしいので、まだの方は是非観て下さい。オススメです。
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