侠骨一代　1967　マキノ雅弘　（主演・高倉健　原作・富沢有為男）東映

監督　マキノ雅弘　原作　富沢有為男　脚色　村尾昭　松本功　山本英明　撮影　星島一郎　音楽　八木正生　企画　俊藤浩滋　吉田達

▮あらすじ▮

昭和の初め頃、兵期を満了した伊吹竜馬（高倉健）は、天涯狐独の身を“この乱世を男らしく生きよ”

という呑海和尚（石山健二郎）の言葉通り、怪力を活かせる芝浦の飯場に入って暮らすことになった。

芝浦一帯は宍戸組が牛耳っており、昼は人足のピンハネ、夜はイカサマ博奕で金を絞りあげる。

竜馬はこれに真っ向うから対決した。宍戸組から刺客が放たれたがその危機を救ったのは

芸者のお藤（藤純子）であった。

宍戸組との一件を知って、竜馬の根性を買った坂本組の親方・喜之助（志村喬）は、

竜馬を坂本組に引き抜いた。

喜之助は田町で運送業をやっているカタギの好人物だった。

坂本組での初仕事で、竜馬はまたもや宍戸組と揉めてしまう。

宍戸組が芝浦港独占をいいことに、荷揚料を倍額に吹っかけてきたためだった。

二つの組に血の雨が降ろうとした時、月島に縄張りを持つ岩佐組が仲介役を買って出た。

岩佐組の代貸・小池をみて、竜馬は驚いた。兵隊時代の戦友・小池二等兵（大木実）だったからだ。

二人は再会を喜んだ。

これを機に、坂本組は芝浦進出が認められるようになり、その上竜馬は芝浦出張所の頭になった。

一年が過ぎ、竜馬の率いる芝浦出張所の仕事は軌道にのり、水道局の鉄管運搬の入札を得て、

大きく飛躍しようとしていた。

そんな折、喜之助が何者かに射たれた。入札に落ちた岩佐組の仕業に違いなかったが、証拠がない。

さらに岩佐と宍戸が手を握った。

小池は竜馬に鉄管作業から手を引くようにという申し入れを行なった。竜馬の身を案じたからだ。

宍戸組のあくどい嫌がらせは続く。

運搬用トレーラーが破壊され、坂本組は行き詰った。

そんな時、芸者のお藤は身を売り坂本組を助ける。そして満州に旅立った・・・

我慢の限界にきた竜馬は単身岩佐と穴戸のもとに殴りこむ。

侠骨一代

◆感想◆東映・任侠映画といえばマキノ雅弘監督というイメージですが、この「侠骨一代」も監督の所を見たらやっぱりマキノ監督でした。今作では、まず伊吹（高倉健）が入隊して大暴れするところから始まり、その後乞食になったり、死んだ母親そっくりのお藤（藤純子）と出会ったり、なかなか忙しい展開で原作に沿った内容なのかなと思いました。伊吹の母親役と芸者のお藤役の二役を演じた藤純子はやっぱり美人で色気があってこの手の映画には欠かせないですね。最後お藤が独り満州に旅立つシーンはとても印象に残っています。任侠映画初心者にも良さそうな作品なので是非この機会に観て下さい。オススメです。

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