監督 小津安二郎 脚本 池田忠雄 小津安二郎 撮影 厚田雄春 音楽 伊藤宣二
▮あらすじ▮
戸田家の当主・進太郎(藤野秀夫)が妻の還暦祝いの後、急死してしまう。
葬儀の後、進太郎には多額の借金があることが判明し、兄妹たちは本宅や骨董品を
手放すことに決めた。
これにより母と独身の三女・節子(高峰三枝子)は住む家が無くなり、
長男・進一郎(斎藤達雄)の家に居候することになった。
しかし、進一郎の妻・和子(三宅邦子)と折り合いが悪く、出て行くことになる。
今度は長女・千鶴(吉川満子)の家に住むことになったが、ここでも居心地が悪く、
結局二人は別荘で暮らすことになった。
それから暫くして、次男・昌二郎(佐分利信)が天津から帰国。
母と妹を邪険に扱った戸田家の兄妹たちを昌二郎は厳しく批判した。
そして自身が暮らす天津に二人を連れていく事を決断する。
戸田家の兄妹
◆感想◆小津安二郎監督が中国戦線から帰還した後に撮られた1941年の作品で、父の死をきっかけに家族が崩壊していく様を描いた家族劇。まだ若い佐分利信が小津作品たぶん初登場で、貫禄を見せています。見所はやはり佐分利信が長男、長女らに怒りを爆発させるシーン。よくぞ言ってくれたという感じでスカッとする場面ですが、そんなに言って大丈夫かと心配にもなりますwそして最後は高峰三枝子と佐分利信の微笑ましいやり取りで締める巧さに感心しました。DVD版のノイズが凄かったですが、良い映画だと思います。オススメです。
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