監督 加藤泰 脚本 星川清司 撮影 高羽哲夫 音楽 林光 制作 升本喜年
▮あらすじ▮
戦後間もない頃、ビルの谷間にあるみすぼらしい雨宮医院に、車にはねられた男が運びこまれる。
瀕死の男は本名を崔(中谷一郎)といい、柴田という日本名を持っている韓国人だった。
院長の雨宮(安藤昇)はこの男を知っていた。
沖縄戦線で指揮をとっていた雨宮は柴田上等兵らと共に、米軍に最後の総攻撃をかけた。
雨宮は柴田と逸れたままやがて終戦を迎え、内地に帰ってくる。
だが、敗戦国日本では、その混乱に乗じた外国人たちが思うままに暴れ回っていた。
雨宮が地主として参加しているマーケットも例外ではなく、
九天同盟の劉成元(内田良平)に乗っ取られようとしていた。
マーケットの有志たちは雨宮に助力を求めてきたが、彼は関わりたくない様子だった。
劉成元は到る所から助っ人を集めており、その中に崔の姿があった。
雨宮の弟・俊次(伊丹十三)は、マーケットを守ろうとしない兄に苛立ち、
仲間と九天同盟に殴り込みをかける。
しかし、返り討ちに遭い捕らえられてしまう。
拷問を受ける俊次を見て心を痛めていたのは李恵春(真理明美)だった。
(李恵春は俊次に想いを寄せている。)
崔は雨宮のために同盟を裏切ることを決心し、俊次を救い出して李恵春と三人で逃げたが
途中、俊次と李恵春は撃たれ、命を落とした。
変わり果てた二人の姿を見た雨宮は遂に立ち上がる・・・・
男の顔は履歴書
◆感想◆安藤昇といえば任侠映画などで、〇〇会会長などの役で出演していることが多いですが、この作品では珍しく医者役で出演しています。とは言っても、内容的にはほぼ任侠映画ですのでいつもとやっていることは大して変わりません。面白かったのは菅原文太が三国人役で大暴れしている所や、伊丹十三が大学生の役で出ていることです。最後の殴り込みをかけるシーンでは安藤昇が
日本刀を振り回す所が見れ、なかなかの迫力です。この手の映画が好きな人には楽しめる作品だと思います。オススメです。
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