監督 岡本喜八 脚本 西亀元貞 関沢新一 撮影 中井朝一 音楽 伊福部昭 制作 田中友幸
▮あらすじ▮
暴力団組織・横光組幹部の小松竜太(鶴田浩二)は、ある日組長・横光に呼び出される。
竜太の弟・峰夫(宝田明)が、ジャズ喫茶に出演しているので止めさせろという。
実はこの峰夫も元々横光組の構成員で、西脇金融社長射殺事件に関わっており
目撃者もいることから、人目に立つことは許されなかったのだ。
竜太は峰夫に歌手をやめるよう頼んだが峰夫の決心は固かった。
横光組幹部の黒崎(田中春男)は、横光にたきつけて竜太を蹴落そうとし
自ら峰夫の消し役を買って出た。
黒崎は峰夫をいつもの殺し場、樫村自動車修理工場に誘い出し、脅すが峰夫は逆に
事件のことを警察にばらすと言い放ち、難を逃れる。
(この自動車修理工場の主・樫村(三船敏郎)は、横光に金を融通してもらったばかりに常に黒崎らに利用されていた。)
やがて峰夫は歌っているうちに西脇事件の目撃者・かな子に見つかってしまう。
これを知った黒崎は、まず、かな子を殺し、再び峰夫を狙い出した。
竜太は峰夫を逃げさせたが、今度は竜太の息子の真一が横光らに誘拐され、子供をたてに
峰夫の連れ出しを迫ってきた。
竜太は従うしかなくなり、身を隠していた峰夫を連れ出し自動車修理工場に向かう。
暗黒街の顔役
◆感想◆岡本喜八監督の暗黒街シリーズ第一弾。この作品では鶴田浩二と宝田明が兄弟役で、三船敏郎が自動車修理工場の社長というなかなか面白い配役になっております。岡本監督らしく、良いテンポで展開するので飽きずに観れました。印象に残るのはホンモノのような恐さがよく出ていた田中春男や脇役ながら強烈なインパクトを残した天本英世や佐藤允などです。個人的には最後の方はイマイチ盛り上がらなかった作品ですが、個性的な役者がたくさん出てきて楽しめました。オススメです。
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