監督 田中徳三 脚本 長谷川公之 音楽 池野成 撮影 牧浦地志 制作 京都大映
▮あらすじ▮
昭和十五年秋。日中戦争を終結させるため重慶へ和平交渉に向った一行五人が、
上海でテロ攻撃を受け、全員が死亡した。
事件は竜三号と名付けられ、中野学校の椎名次郎(市川雷蔵)が調査することになったが手掛りは一枚
の銀貨と、モーゼルのライフルマークだけだった。
しかし、和平を喜ばない外国諜報機関の妨害に間違いなかった。
上海の軍当局に出頭した次郎は、特務機関の辻井少佐から、親日派の実力者・張宇源(松村達雄)をマークしてくれと頼まれる。
張宇源の周辺人物を追っているうちに、次郎はナイトクラブ・パラマウントに辿り着く。
そこで偶然にも中野学校同期の杉本と出会う。杉本は周美蘭(松尾嘉代)という女が
怪しいので追ってきたという。
次郎は不正をしてクラブの奥にある賭博場に潜入する。
そこに居たのはドイツ人の貿易商・スタイナーという男だった。
翌日次郎は、興亜放送に勤める秋子(大楠道代)と親しくなったが、秋子の給仕の
中国人が突然、何者かに殺されてしまう。
捜査を進めていくと、張家のコックを務める如康文がスパイで、情報を張のステッキに隠し、
張が出る番組の出演時を利用して、興亜放送の宋アナウンサーに渡していることが分かった。
逮捕された宋は機密を自供したが、根城については分からないと答えた。
その頃、第二の和平使節が重慶に向ったが、飛行機の故障で中共領に不時着。
次郎と杉本は特務要員として、中共領・来岡鎮に救出に向かった。
何とか彼らを救出したものの、中共兵に追われた杉本は自ら地雷に触れ、壮烈な最期を遂げる。
その後、上海に戻った次郎は、和平を望んでいた張が暗殺されたことを知って、秋子を訪ねた。
秋子は張の頼みでスタイナー商会に潜入し、取引電報のコピーを手に入れていた。
次郎はそれが暗号のように思えたので、スタイナーの金庫からコードブックを盗み出そうとするが、
そこにモーゼル拳銃を持ったスタイナーが現れる・・・・
陸軍中野学校 竜三号指令
◆感想◆陸軍中野学校シリーズの第三作目で、中国を舞台にした作品。(ロケは日本らしい)今作の見所は市川雷蔵が中国人スパイに化け、中共領に潜入するところや、最後のスタイナーとの対決などです。また、スパイ映画らしく色んな小物が使われるのにも注目で、なかなか面白い武器等が出てきます。シリーズものは一作目だけ面白くて、あとはダメということが多いですが、陸軍中野学校はそんなことはなく、どれも楽しめると思います。おすすめです。
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