監督 市川崑 原作 大岡昇平 脚色 和田夏十 撮影 小林節雄 音楽 芥川也寸志
▮あらすじ▮
太平洋戦争末期、フィリピン・レイテ島。肺病持ちの田村一等兵(船越英二)
は、野戦病院から追い出され、部隊に戻るが曹長に殴られ、ふたたび病院に戻ることになった。
病院に辿り着いた田村だったが、またも追い出され、行く当てもなく
彷徨い続ける。
海辺の教会のある無人の町で、田村は舟でこぎつけてきた現地の男女の
うち女を恐怖から射殺してしまう。
そこで手に入れた塩を代償に、彼は山中で出会った兵たちの仲間に入った。
彼らはパロンポンを目指していた。
途中、何人かの兵士は惨めに死んだが、田村は生き残る。
その後、雑草を食いながらなんとか生き続けた田村だったが
仲間の裏切りなどもあり、茫然自失となり、よろよろと歩き始めた・・・・
野火
◆感想◆大岡昇平の原作を、和田夏十が脚色、市川崑監督が撮ったこの作品。カラーじゃなくて良かったというのが正直な感想です。グロいシーンがなかなか多く、モノクロでも少しキツいです。凄いのは船越英二をはじめ、兵隊たちがリアル過ぎるところ。極限状態に置かれた人間を見事に演じています。2015年の塚本晋也監督の”野火”と見比べてみるのも面白いかもしれません。オススメです。
0件のコメント