祇園囃子　1953　溝口健二　（主演・若尾文子／木暮実千代）　大映

監督　溝口健二　原作　川口松太郎　脚本　依田義賢　撮影　宮川一夫　助監督　弘津三男

▮あらすじ▮

母を亡くした少女・栄子（若尾文子）は祇園で売れっ子の芸妓・美代春（木暮実千代）の元を訪れ、芸妓志願する。

栄子の熱意に負けた美代春は彼女引き受けることになった。

一年間の舞妓修行を経た栄子は美代栄として見世出しし、お茶屋の座敷で車両会

社の専務・楠田（河津清三郎）に見初められる。美代春も楠田の取引先である役

所の課長・神崎に好意を抱かれる。

ある時、美代春と美代栄は楠田に連れられ、上京することになった。

宿泊先では神崎も来ていて、美代春は楠田に神崎の相手をするよう頼まれる。

一方、美代栄は楠田に強引に押し倒されるが、抵抗し楠田に大怪我を負わせてしまう。

この一件で二人はお茶屋に出入りできなくなり、屋形で侘びしい日々を送ることになる。

其れからしばらくするとお茶屋の女将・お君（浪花千栄子）から

美代春に連絡が入り、美代栄が楠田に謝りに来ているという。

美代春は美代江を守り、仕事を貰うために神崎と一夜を共にすることを決意した。

祇園囃子

◆感想◆ 祇園をよく知る溝口健二にしか撮れない作品という感じ。まず若尾文子が若すぎるのに少し違和感を感じましたが、型破りな芸者を見事に演じています。また圧倒的姐さん感の木暮実千代と圧倒的女将さん感の浪花千栄子がこの作品をものすごくリアルな作品に仕上げていると思います。終盤、美代春と美代栄は本当の姉妹、又は親子の様になっているのが良かった。あと名カメラマン宮川一夫の撮影なので、とても綺麗な映像でした。女性にもおすすめしたい映画です。

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