監督 溝口健二 原作 上田秋成 脚本 川口松太郎 依田義賢 撮影 宮川一夫 音楽 早坂文雄
日本が世界に誇る大傑作の一つ、その映像美に圧倒されること間違いなし。
▮あらすじ▮
時は戦国時代、琵琶湖の北岸の村で農民として暮らす源十郎(森雅之)は、農業の傍ら
焼物を作り売っていた。焼物の商いが上手く行きはじめた源十郎は、妻・宮木(田中絹代)と
子を置いて、義弟・藤兵衛(小沢栄)を連れ都に出ていく。
源十郎の焼物は飛ぶように売れる。
貧しい生活から抜け出したい藤兵衛は、分け前を貰うと妻・阿浜(水戸光子)を振り切り
侍になるため逃げてしまう。
その一方で源十郎は、若狭(京マチ子)という女に焼物を屋敷に届けるよう頼まれ
一人屋敷に向かった。
座敷に上がりもてなしを受けた源十郎は、妖艶な若狭に魅了され、この家に居ついてしまう。
ある日、僧侶に呼び止められた源十郎は、死相が出ていると言われ、早く家に帰るよう諭される。
家族のもとへ帰りたいと、若狭に伝えると帰すまいと引きとめられた。
何とか家路に着いた源十郎を待っていたのは・・・・
雨月物語
◆感想◆溝口健二監督の代表作で世界の映像作家に影響を与えた名作です。まず若狭を演じた京マチ子が鳥肌ものの怖さでした。夜見ると夢に出てきそうで怖いです。今どきの女優でこの役がこなせる人はまあ居ないでしょう。森雅之も良かった。宮川一夫のカメラワーク、早坂文雄の音楽、溝口ワールド全開といった感じで海外で評価が高いのも納得です。時代劇は嫌だなんて言わず是非観てもらいたい作品です。オススメです。
新版 雨月物語 全訳注 (講談社学術文庫) [ 上田 秋成 ] 価格:1815円 |
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